見えない屋根の「骨格」を知る!垂木(たるき)の重要性と屋根材・サイズの関係
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普段何気なく見上げているご自宅の屋根。瓦やスレート、金属といった屋根材の下に、どんな構造があるかご存知でしょうか?
屋根材の下には、家全体の安全と耐久性を支える、非常に重要な「骨格」が隠されています。
その中でも特に大切な役割を担っているのが「垂木(たるき)」と呼ばれる部材です。
垂木は、普段私たちの目に触れることのない屋根の内部構造材ですが、屋根の強度や寿命を大きく左右する、いわば「屋根の骨」のような存在です。
適切なサイズや素材の垂木が使われていなかったり、垂木自体が劣化したりすると、屋根の歪みやたわみ、さらには雨漏りなど、建物全体に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。
この記事では、屋根の専門家が、垂木が屋根の中でどのような役割を果たしているのか、どのような要因でそのサイズが決まるのか、そして箕面市のような地域で家を守るために知っておきたい垂木のメンテナンスについてまで、分かりやすく徹底解説します。
屋根の見えない部分の重要性を知っていただき、ご自宅の安心を確保するための知識を身につけましょう!
屋根は多層構造!垂木が担う役割とは?

ご自宅の屋根は、一番外側の屋根材だけでなく、複数の層と構造材が組み合わさってできています。
この複雑な構造が、雨風や日差しから家を守り、建物を支えています。
一般的な屋根の内部構造は、外側から以下のようになっています。
屋根の構造材とその役割
屋根材(仕上げ材)

一番外側で直接雨風や日光を受ける層です。瓦、スレート、金属(ガルバリウム鋼板など)といった様々な種類があります。
防水シート(ルーフィング)

屋根材の下に敷かれるシートで、「二次防水」として機能します。屋根材からわずかに浸入した雨水を受け止め、下地への水の浸入を防ぐ「最後の砦」です。
野地板(のじいた)

防水シートの下にある板状の下地材です。屋根材や防水シートを固定し、屋根にかかる荷重を分散して支える役割があります。合板などが使われます。
垂木(たるき)

この野地板を直接支えているのが垂木です。屋根の最も高い位置にある棟木(むなぎ)から、軒先にある桁(けた)へと斜めに架けられる長い部材です。屋根面の形状を作り、屋根にかかる様々な荷重(屋根材自体の重さ、積雪、風圧など)を支え、下にある母屋(もや)や梁(はり)といった構造材へと伝達する、屋根の骨組みの中核を担っています。
母屋(もや)・梁(はり)
垂木を支え、屋根全体の荷重を柱や外壁へと伝える主要な構造材です。
断熱材

屋根裏や天井裏に設けられ、外気温の影響を和らげ、室内の温度を快適に保つ役割があります。
通気層
屋根構造内部に設けられる空気の通り道です。屋根裏の湿気や熱気を排出し、結露や木材の腐朽を防ぐ重要な役割があります。
このように、屋根は多くの要素が組み合わさってできていますが、中でも垂木は、屋根全体の荷重を直接受け止め、屋根の形状を維持し、安定性を保つために欠かせない存在です。
垂木がしっかりと施工されていなければ、屋根材をいくら良いものにしても、屋根全体の強度や耐久性は確保できません。
屋根の強度を決める!垂木のサイズや寸法は何で決まる?

垂木のサイズや寸法は、屋根の強度を確保するために非常に重要な要素です。
単に「木材なら何でも良い」というわけではありません。垂木のサイズは、主に以下の要因によって決定されます。
「屋根材の重さ」が最も大きな影響
屋根にかかる荷重の中で、屋根材自体の重さは非常に大きな割合を占めます。そして、屋根材の種類によって、その重さは大きく異なります。
瓦屋根

伝統的な粘土瓦は、1㎡あたり約40kg〜60kgと、他の屋根材と比べて非常に重いです。そのため、瓦屋根を支える垂木には、より太く、強度の高いものが求められます。適切なサイズの垂木を使用しないと、屋根全体が沈んだり、たわんだりするリスクが高まります。
スレート屋根

化粧スレートは、1㎡あたり約20kg程度と、瓦より軽量です。そのため、垂木にかかる負担も少なく、標準的なサイズの垂木で対応できることが多いです。
金属屋根(ガルバリウム鋼板など)

ガルバリウム鋼板は、1㎡あたり約5kg〜10kg程度と、屋根材の中でも最も軽量です。そのため、比較的細めの垂木でも対応可能ですが、軽量であるからこそ、垂木の間隔などを適切に設計することが重要です。 このように、屋根材が重いほど、垂木はより太く、あるいはより密な間隔で配置する必要があります。
「垂木が支える距離(スパン)」
垂木が棟木から桁まで、あるいは途中の母屋の間で、どのくらいの距離を支えているか(スパン)も、必要な垂木のサイズに影響します。スパンが長いほど、垂木にかかる曲げの力が大きくなるため、より太い、あるいは高さのある垂木が必要になります。
「軒の出の長さ」
屋根の外壁から外側に突き出ている部分(軒の出)が長いほど、垂木の先端部分にはより大きな負担がかかります。軒先は垂木だけで支えられている部分のため、たわみやすい傾向があります。軒の出が長い場合には、垂木の高さを増して(成を大きくして)強度を高めることが一般的です。これにより、軒先のたわみを防ぎ、雨水の逆流による雨漏りのリスクを低減します。
「積雪量や風荷重」

屋根には、屋根材の重さだけでなく、雪が積もった場合の重さ(積雪荷重)や、強い風が吹き付けた際の力(風荷重)もかかります。特に、雪が多く降る地域や、台風が多い地域では、これらの荷重を考慮して、より強度のある垂木サイズや配置にする必要があります。箕面市も台風の影響を受けることがあるため、風荷重を考慮した設計は重要です。
「垂木の間隔」
垂木を設置する間隔も、屋根の強度に影響します。標準的な住宅では30cm〜45cm程度の間隔で設置されますが、屋根材が重い場合や、積雪が多い地域では、垂木の間隔を狭めて荷重を分散させ、屋根全体の強度を高める工夫がされることもあります。
これらの要因を総合的に考慮して、建築基準法や構造計算に基づき、垂木のサイズや間隔が適切に決定されます。
垂木に使われる主な木材の種類

垂木には、様々な種類の木材が使われます。
無垢材
自然の木材をそのまま製材したものです。強度が高く、加工しやすいという特長がありますが、天然素材ゆえに反りや割れが生じたり、湿気の影響を受けやすかったりする場合があります。
集成材
小さな木材を接着剤で貼り合わせて作られた木材です。無垢材に比べて品質が均一で安定しており、反りや割れが少なく、強度も高いという特長があります。長い材を作ることも容易です。
どちらの素材にもメリット・デメリットがありますが、近年では品質が安定している集成材が使われることも増えています。
見えない垂木の健康状態を知る!メンテナンスと劣化サイン

垂木は屋根の内部に隠れているため、普段その状態を目にすることはできません。
しかし、垂木が傷んでしまうと、屋根全体の強度や耐久性に直結するため、非常に重要な部分です。
垂木が劣化する主な原因は以下の通りです。
垂木が劣化する主な原因
「雨漏り」や「結露」による湿気・腐食: 垂木が傷む最大の原因は、雨漏りや屋根裏での結露によって水分を含み、腐ってしまうことです。
特に木材は湿気に弱く、腐朽菌によって強度が著しく低下します。
雨漏りを放置すると、垂木の劣化が急速に進みます。
「シロアリ」など害虫による食害
湿気を含んだ木材はシロアリの格好の餌となります。
シロアリに食われてしまうと、木材としての強度がなくなり、屋根を支えられなくなります。
過度な荷重や衝撃
想定外の重いものを天井裏に置いたり、大きな地震や建物への強い衝撃を受けたりすることで、垂木が折れたり損傷したりすることがあります。
垂木の劣化を疑うサイン

垂木自体は直接見えませんが、以下のような屋根や室内のサインから、垂木を含む屋根内部の劣化を推測することができます。
屋根材のズレや浮きが広範囲に見られる
下地である野地板や垂木が傷んでいる可能性があります。
屋根全体が波打っているように見える(たわみ)
垂木が荷重に耐えきれず、たわんでいるサインかもしれません。
室内の天井にシミやカビが発生している
明らかに雨漏りが発生しており、天井裏の垂木や野地板が濡れている可能性が高いです。
天井が部分的にたわんでいる
天井を支える下地(野縁)や、その野縁を受けている垂木が傷んでいる可能性があります。
屋根裏から異臭がする(カビ臭さなど)
湿気がこもり、木材が腐朽しているサインかもしれません。
これらのサインが見られたら、垂木を含む屋根内部が傷んでいる可能性が高く、早急に専門家による点検が必要です。
箕面市で安心な屋根のために – 定期的な点検と専門家への相談を

垂木は屋根の強度を根底から支える、非常に重要な構造材です。
適切な垂木の選定と施工、そして垂木を湿気や害虫から守るための定期的な屋根全体の点検とメンテナンスが、ご自宅の屋根を長く良い状態に保ち、安心して暮らすためには不可欠です。
箕面市を含む地域で、屋根は日々、雨風や紫外線、そして地震などの影響を受けています。
垂木のような見えない部分の劣化は、気づかないうちに進行し、手遅れになることも少なくありません。
定期的な点検のすすめ
新築から約10年後、その後は5年〜10年ごとを目安に、屋根全体の定期点検を行いましょう。
台風や大雨、地震の後は、必ず屋根に異常がないか(垂木への影響も含む)確認してもらいましょう。
専門家による点検が重要
屋根の点検は高所作業であり、危険を伴います。
また、垂木のような内部構造の劣化は、専門家でなければ正確に判断できません。
箕面市を含む地域の屋根工事に詳しい専門業者に依頼し、安全にかつ正確な点検を行ってもらいましょう。
プロであれば、屋根材の下地や垂木の状態までしっかりと診断し、問題があれば早期に必要な補修や対策を提案してくれます!
まとめ:箕面市で丈夫で長持ちする屋根は、垂木から!

✅屋根の垂木は、普段目にすることはありませんが、屋根材の重さや積雪、風といった様々な荷重を支え、屋根の形状と強度を保つ、屋根の骨格として極めて重要な役割を担っています。
✅屋根材の種類や軒の出の長さ、垂木の間隔などが、垂木に求められるサイズや強度に影響を与えます。
✅垂木の劣化の最大の原因は雨漏りや結露による湿気です。
✅屋根材のひび割れや防水シートの劣化といった屋根の表面的なサインだけでなく、室内のシミや天井のたわみといったサインも、垂木を含む屋根内部の劣化を示唆している可能性があります。
箕面市で安心して長く暮らすためには、屋根の表面だけでなく、その内部構造である垂木にも目を向け、定期的な専門家による点検を行い、問題があれば早期に適切なメンテナンスを行うことが非常に重要です。
箕面市でおうちのお外回りでお困りならおまかせください!

屋根の不具合は、早めに気づいて対処することが何より大切です。
「見てもらうだけでもいい?」 「とりあえず相談だけ…」 という方も大歓迎!
匿名相談やLINEからの気軽なご連絡も受け付けています。
箕面市で、ご自宅の屋根の構造(垂木など)について詳しく知りたい、屋根がたわんでいる気がする、雨漏りのサインが見られる、定期的な屋根点検を依頼したい、といったご要望がございましたら、以下の連絡先までどうぞお気軽にお問い合わせください。
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