瓦屋根のメリット・デメリット徹底ガイド!地震・台風対策とメンテナンス

箕面市で新しい家を建てる、あるいは今お住まいの家をリフォーム・メンテナンスしたいとお考えの皆様へ。
屋根材を選ぶ際に、「瓦屋根」についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「重くて地震が心配なのでは?」「メンテナンスが大変そう…」といった声を聞くこともあります。
しかし、古くから日本の家屋を支えてきた瓦屋根には、現代の技術で進化を遂げた多くの魅力があります。
この記事では、屋根工事のプロが、瓦屋根のメリットとデメリットを分かりやすく解説します。
箕面市を含む地域の気候や自然災害のリスクを踏まえ、瓦屋根の特性や、地震や台風への備え、そして適切なお手入れの方法についてもお伝えします。
瓦屋根について正しく理解し、お住まい選びやメンテナンス計画を立てる上での参考にしていただければ幸いです。
瓦屋根が持つ多くのメリットとは?

瓦屋根が長年にわたり多くの日本家屋で採用されてきたのには、確かな理由があります。
見た目の美しさだけでなく、機能面でも優れた点が多いのです。
非常に高い耐久性で長持ち
瓦の最大の特長は、その優れた耐久性です。
特に粘土瓦は、高温で焼き固められた焼き物であり、非常に丈夫で劣化しにくい性質を持っています。
紫外線や雨風に晒されても材質自体が傷みにくく、金属屋根のように錆びたり、スレート屋根のように色褪せたりといった劣化がほとんどありません。
適切なメンテナンスを行えば、50年以上、種類によっては100年近く持つこともあります。
他の多くの屋根材に比べて圧倒的に長寿命であり、基本的に塗装による塗り替えメンテナンスが不要なため、長期的に見るとメンテナンス費用を抑えられる可能性があります。
快適な室内環境を保つ断熱性と遮音性
瓦屋根の構造は、瓦とその下の防水シートや野地板との間に自然な空気層が生まれます。
この空気層が断熱材の役割を果たし、外気温の影響が屋根裏に伝わるのを和らげます。
箕面市のような温暖湿潤気候では、夏場の強い日差しによる屋根からの熱の伝達を軽減し、冬場の冷気を遮断する助けとなります。
これにより、冷暖房の効率が向上し、省エネ効果も期待できます。
また、瓦には適度な厚みと重さがあるため、優れた遮音性も発揮します。
特に雨粒が屋根に当たる音などが響きにくく、静かで快適な室内環境を保つことができます。
多様なデザインで住まいの個性を演出

「瓦屋根=和風の家」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、現代の瓦は非常に多様な種類があります。
伝統的な形状の「和瓦(J形瓦)」だけでなく、洋風の建物にも合う「S形瓦」や、シンプルでモダンな印象の「F形瓦(フラット瓦)」など、様々な形状があります。
さらに、釉薬(ゆうやく)を塗って焼き上げることで、赤、青、緑、黒など、多彩な色合いを表現することも可能です。
建物のデザインや好みに合わせて、和風からモダン、洋風まで、幅広いスタイルにマッチさせることができます。
環境に配慮した自然素材
瓦は、天然の粘土や粘土を主原料としたものから作られます。
製造過程での環境負荷が比較的少なく、将来的に家を解体する際にも自然に還りやすいエコロジーな建材と言えます。
瓦屋根の理解しておきたい注意点(デメリット)と対策

瓦屋根には多くのメリットがありますが、導入や維持を検討する上で、いくつかのデメリットや注意点も存在します。これらを事前に理解しておくことが大切です。
建物の重量増加と耐震性への懸念
瓦屋根の最もよく知られているデメリットは、その重さです。
他の一般的な屋根材(スレートや金属など)と比べると、瓦は屋根全体でかなりの重量になります。
この屋根の重さが、地震発生時の建物の揺れを大きくする可能性が指摘されることがあります。
特に、古い建築基準で建てられた家や、十分な耐震補強がされていない建物の場合、地震による瓦の落下や、建物構造への負担増加が懸念されることがあります。
【現代の対策】軽量化と確実な固定工法
しかし、この「重くて地震に弱い」というイメージは、過去の瓦屋根の工法や、古い瓦のイメージに起因する部分が大きいです。
現代では、従来の瓦よりも軽量化された「軽量瓦」が登場しています。
また、施工方法も進化しており、瓦一枚一枚を野地板にしっかりと釘やビスで固定する「引掛け桟瓦工法」が主流です。
さらに、瓦同士が強固に噛み合い、風や地震でズレにくい「防災瓦」といった製品も開発されています。
これらの現代の瓦と工法を適切に採用することで、瓦屋根であっても地震時の瓦の落下・飛散リスクを大幅に低減し、建物の耐震性を確保することが可能です。
「瓦屋根だから地震に弱い」と一概に判断せず、どのような瓦が使われているか、どのような工法で施工されているかを確認することが重要です。
初期費用の比較的高さ

瓦屋根は耐久性が非常に高い反面、初期の設置費用が、スレート屋根や金属屋根などと比較すると高くなる傾向があります。
瓦材自体の価格や、施工に専門的な技術と手間がかかることがその理由です。
【長期的な視点でのコスト】
初期費用は高めでも、瓦屋根は非常に長持ちし、定期的な塗り替えなどの大規模なメンテナンスが不要です。
そのため、30年、50年といった長期的な視点で見た場合、メンテナンス費用を含めたトータルのコストが、他の屋根材よりも結果的に抑えられるケースも少なくありません。
初期のコストだけでなく、ランニングコストを含めて検討することが賢明です。
台風や強風による被害リスク

瓦屋根は重さがあるため風に強いと思われがちですが、実は風の性質によっては被害を受けることがあります。
箕面市でも台風シーズンには強風が吹くことがありますので、この点も理解しておく必要があります。
被害の原因
特にリスクが高いのは、古い建物で採用されている「土葺き(どぶき)」という工法です。
これは瓦の下に土を敷き、瓦の重さで固定する工法のため、瓦一枚一枚が下地にしっかりと固定されていません。
強い風が瓦の下に吹き込むと、浮力が生じて瓦がズレたり飛ばされたりしやすくなります。
また、経年劣化で瓦の固定が緩んだり、棟部分の漆喰(しっくい)が剥がれたりしている箇所も、強風の影響を受けやすくなります。
屋根の形状によっては、風圧が集中しやすい部分で被害が発生することもあります。
【箕面市でも起こりうる被害の例】

過去の強風や台風の際、古い工法の瓦屋根で、瓦が数枚ズレて雨漏りが発生したり、棟瓦が崩れて下地が露出してしまったりといった被害が見られました。
飛散した瓦が隣家や車を傷つけてしまうといった二次被害が発生し、想定外の費用がかかったケースもあります。
このような被害は、小さな瓦のズレから始まり、強風によって一気に拡大することが多いのが特徴です。
【台風・強風被害を防ぐための対策】

「防災瓦」や「引掛け桟瓦工法」の選択
これから瓦屋根にする場合は、現代の耐風性の高い瓦(防災瓦)と、瓦を一枚ずつ下地に固定する引掛け桟瓦工法で施工することが最も有効な対策です。これにより、強風時の瓦のズレや飛散リスクを大幅に低減できます。
定期的な屋根点検とメンテナンス
現在瓦屋根のお住まいにお住まいの方は、定期的に専門業者に点検を依頼することが非常に重要です。
瓦のズレ、割れ、漆喰の劣化といった小さなサインを早期に発見し、補修を行うことで、強風による大きな被害を防ぐことに繋がります。
台風前の備え
台風の接近が予想される場合は、ご自宅の屋根周りに風で飛ばされそうなものがないか(庭木で屋根に接触しそうな枝がないかなど)ご自身で確認できる範囲でチェックし、対策を行いましょう。
定期的なメンテナンスが必要な箇所がある

瓦材自体は長持ちしますが、瓦屋根全体としては定期的なメンテナンスが必要です。
棟部分と漆喰
屋根の頂上にある棟瓦は、中の葺き土や漆喰で固定されています。この**漆喰は紫外線や雨風によって徐々に劣化(痩せたり剥がれたり)します。**漆喰の劣化を放置すると、棟瓦が緩んで崩れたり、そこから雨水が浸入して雨漏りや下地材の腐食を引き起こしたりします。そのため、**漆喰の定期的な点検と補修(詰め直しや塗り直し)**が必要です。一般的に10年〜20年程度で劣化が見られることがあります。
瓦のズレや割れ
地震や強風、物が落ちてきたなどの原因で、瓦がズレたり割れたりすることがあります。一枚単位での瓦の差し替えや、ズレの調整で対応できることが多いですが、放っておくと雨漏りに繋がるため、早期に対処が必要です。
谷樋のチェック
屋根面がぶつかる谷状の部分には金属製の谷樋が設置されています。ここに落ち葉などが溜まると水が流れにくくなり、雨漏りの原因となることがあります。定期的な清掃や点検が必要です。
瓦屋根を長く維持するためのメンテナンスと点検のすすめ

瓦屋根のメリットを最大限に活かし、安心して暮らすためには、適切なタイミングでの点検と必要なメンテナンスを行うことが非常に重要です。
定期点検はプロに依頼を
屋根の上は滑りやすく、非常に危険な場所です。ご自身での点検は危険を伴うため、必ず屋根工事の専門業者に依頼しましょう。 新築後または瓦屋根にしてから約10年後に一度目の点検を。 その後は、5年〜10年ごとを目安に定期的な点検を依頼しましょう。 台風や大雪など、大きな自然災害が発生した後は、目に見える被害がなくても、屋根にダメージを受けている可能性があるため、臨時点検を強くおすすめします。
点検時にチェックしてほしいポイント
✅瓦自体にひび割れ、割れ、欠けはないか 瓦がズレたり、浮いたりしている箇所はないか
✅棟瓦がまっすぐか、ズレていないか、漆喰に剥がれやひび割れはないか
✅谷樋にゴミや落ち葉が溜まっていないか
✅屋根全体や瓦にコケやカビが異常に繁殖していないか (もし可能であれば)
✅屋根裏の天井に雨漏りによるシミなどがないか
✅これらのサインが見られた場合は、専門業者に相談し、必要な補修やメンテナンスを行ってもらいましょう。
瓦屋根の主な修理方法と費用相場
瓦の差し替え

割れたり欠けたりした瓦を新しい瓦に交換する(1枚あたり数千円程度)。
漆喰の補修

棟部分の漆喰の詰め直しや塗り直し(部分的な補修であれば数万円〜)。
瓦のズレ直し

ズレた瓦を元の位置に戻し、必要に応じて固定を強化する(範囲によるが数万円〜)。
棟の積み直し

棟瓦を一度解体し、下地や漆喰を新しくして積み直す(棟の長さによるが十数万円〜)。
瓦の葺き直し

屋根全体の瓦を一度全て撤去し、下地である防水シートや野地板などを補修・交換した後、同じ瓦を再使用して葺き直す(1㎡あたり1万円台前半〜)。
瓦の葺き替え

既存の瓦を全て撤去し、下地も新しくした上で、新しい瓦に交換する(1㎡あたり1万円台後半〜)。
これらの費用はあくまで目安であり、屋根の形状や劣化の程度、使用する瓦の種類、工事を行う業者によって変動します。
また、台風や地震などの自然災害による被害の場合、加入している火災保険の「風災」補償などが適用される可能性があります。
修理費用を抑えるためにも、保険の内容を事前に確認しておくことをおすすめします。
箕面市で瓦屋根のメンテナンスをお考えの皆様へ

瓦屋根は、確かにその重量から耐震性を心配されたり、初期費用が高かったり、台風時のリスクがあったりといったデメリットも存在します。
しかし、現代の技術による瓦の軽量化や確実な固定工法、そして防災瓦の登場により、これらのデメリットは大きく改善されています。
それ以上に、耐久性の高さ、メンテナンスの手間の少なさ(特に塗装不要)、優れた断熱・遮音性、そして豊かなデザイン性といったメリットは非常に魅力的です。
特に、長い目で見た際のトータルコストや、日々の快適性を重視する方にとっては、瓦屋根は非常に優れた屋根材と言えます。
箕面市でおうちのお外回りでお困りならおまかせください!

「うちの瓦屋根、最近気になることがある」「建ててから一度も点検していないけど大丈夫かな?」など、瓦屋根に関するご不安や疑問がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
私たちは、箕面市を含む地域で長年、屋根工事に携わってきた専門家です。
瓦屋根の特性を熟知しており、お客様のお住まいの状態やご要望を丁寧に伺い、安心・安全な暮らしのための最適なご提案をさせていただきます。
「何から始めたらいいか分からない」「うちの屋根は大丈夫かな?」といった、どんな些細なご不安や疑問でも構いません。
屋根のプロが丁寧にお話を伺い、分かりやすくご説明いたします。
屋根の無料点検なども承っておりますので、「まずは家の状態を見てもらいたい」という方も、どうぞお気軽にお問い合わせください。
電話番号: 0120-254-425
メールアドレス: info@maxreform.co.jp
お問い合わせフォーム: こちらをクリック
公式LINE: LINEでお問い合わせ
予約カレンダー: こちらをクリック
匿名でのご相談もOKです!皆様のご利用をお待ちしております。